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海外向け制作ヒント
国や文化で変わるデザイン、共通するデザイン
文化やライフスタイルが違うと、デザインの好みやテイストも違いがあります。
アメリカでは、ラフでダイナミックなデザイン、質感や重量感があるデザインが好まれる傾向がありますが、欧州はどちらかというとシンプルで洗練されたデザインが好まれ、色使いも個性的です。(北欧、南欧、イギリス、ドイツ、とそれぞれの国がそれぞれの強い個性を持っています)

また、イメージの使い方にも違いがあります。日本では親しみやすさやかわいらしさを感じる子どものイメージが、中東では壊れやすさを真っ先に感じさせてしまったり、私たちが爽快と感じるグリーンが、中南米ではジャングルを連想させてしまったり。

それでは日本で制作するデザインは、どこに照準を当てるべきなのでしょうか? 何よりも大切なのは「誰に、何を訴えたいのか」「ベネフィットは何か」が一目でわかるデザインだ、と私たちは考えます。対象国の嗜好や流行を追いかけるのは限界があります。それよりも、売るためにどんなメッセージが必要か、それを補強するためにどんな写真が必要か、読みやすさのためにはどんな工夫が必要か、ということにもっともチカラを注ぐべきではないでしょうか。

グローバル化、ボーダレスはデザインの領域にも及んでいます。感性ではなく、情報として必要とされるデザインこそは世界共通なのです。
デザインの領域にも世界共通の流行はあります。軽さや透明感、シズル感といったキーワードは近年の傾向です。もちろんこうした傾向を上手に取り入れることは、デザインのクオリティアップには欠かせないことです。
 
「知らなかった」ではすまない様々なタブーとルール
日本人にとってやっかいなのは、各国の宗教や政治文化的なタブー類。アジアや中近東の一部の国では性表現の規制が厳しく、女性が肌を見せたりセクシーな動作をするのはご法度。パンフレットやポスターにうっかり水着の女性を掲載してしまうと後が大変です。イスラム文化圏でのお酒のシーンはもちろん厳禁。 また、横文字が横行する日本では考えられないですが、広告や販促物の掲載言語(外国語との配置の関係など)に特別なルールを設けている国もあります。どんなに外国企業が進出しても、自国語に対する敬意を忘れるな、ということですね。

こうしたタブーやルールは知らなかったではすまされません。せっかく作成したツールを全数破棄させられるケースや、訴訟にいたるケースもあります。中国で台湾の表記をめぐって日系企業の製品が販売停止に追いやられた事件もありました。昨年には、中国を象徴する獅子像が日本製品に敬礼している、という雑誌広告のデザインが物議をかもし、公式謝罪をするというケースも。

著名な企業であればあるほど訴訟に持ち込まれることも多いので、くれぐれもご注意を。
 
中国人は縁起担ぎの数字が大好き!?
北京オリンピックの開催は、08年8月8日午後8時に決まりました。 「発財(もうかる)」の発音に近い「8」は縁起が良いとされ、中国人が大好きな数字なのです。「8」や人気のある「6」のついた電話番号やナンバープレートは高い値段で売買されています。「168」の並び数字は「やること何でも大成功」という発音に似ているため、オークションで非常に高い値がついた、と報道されています。

販促や宣伝活動にこうした数字や言葉遊びを採用するのは大変効果的です。「88」を品番につけた日本製の携帯電話が飛ぶように売れたのは有名なエピソード。反対に、日本人が大好きな「ラッキー7」は中国ではほとんど人気がありませんので、ご注意を。
 
原稿作成時から翻訳は始まる
日本企業が発行している英文パンフレットにはとんでもない間違いや奇妙な英文が散見されます。会話であれば「通じればいい」で済まされますが、文字になって世界を駆け巡るとなると、ちょっと恥ずかしいものですね。 翻訳として正確であっても、ネイティブだったら絶対にそんな言い方をしない、という表現も多々あります。(この問題は言葉を扱う仕事の永遠の課題です。日本語でも同士でも、ありますよね。)

既存のパンフレットの日本語をそのまま翻訳して掲載する場合には、特に注意が必要です。日本語コピーとして書かれた原稿には日本語特有のあいまいな表現も多く、とんでもない誤訳のもとになる危険があるからです。
当社で翻訳をお引き受けする場合はまず、日本語の段階で翻訳に適した原稿に修正を加えます。「日本語特有のあいまいな表現は言い換える」「構文を明確にする」というプロセスを経ることで「実は何が一番訴えたかったのか」が絞り込まれる、というおまけのようなメリットもあるのです。

間違いのない翻訳は、質の高い原稿づくりからはじまる、といっても過言ではありません。
 
世界で人気の日本漫画
宮崎駿監督の「ハウルの動く城」がカンヌを沸かせたことは記憶に新しいニュースですが、私が仕事を始めた頃、日本のアニメやマンガはまだ世界では受け入れられない存在でした。(ごく一部のマニアは別です) 「アメリカには独自のコミック文化が根付いているので日本のマンガは受け入れられない」「欧州の人々はマンガを低級なものとみなし軽蔑している」と言われていました。(もちろん今だってそういう人々は多いのだと思いますが・・)当然、広告や販促ツールにマンガを使うことなどは論外。日本で人気のマンガマニュアルも欧米への提案では全く受け入れられませんでした。しかし、時を経ること十ン年。時代は一変し、今や日本のマンガは日本の一大輸出産業に成長し、コミック誌を読みふける欧米ビジネスマンの姿がニュースで流れる昨今です。

グローバル化、インターネットによるボーダーレス化は、ときに思いもかけない潮流を作り出します。以前はこうだったという既成概念に縛られていると、貴重なビジネスチャンスを失うことになりかねませんね。
 
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